あけましておめでとうございます/CAROL

あけましておめでとうございます。

心理相談室LAUNDRYカウンセラー 村本大志です。

今年もどうぞよろしくお願い致します。

お正月の三が日はよく晴れて、昼間は暖かい日差しに包まれました。

皆さまいかがお過ごしでしょうか。

今日から仕事始めの方も多くいられると思います。

ご苦労様です。

『CAROL』という映画をご覧になりましたでしょうか。
とても美しい映画です。

ワンカット目の長いワンシーンでゆったりと映画的なものへと誘われ、あとは物語に身を委ねるばかり。
名匠トッド・ヘインズ監督の腕が冴え渡る作品です。

主演のふたりケイト・ブランシェットとルーニー・マーラの抑制の効いた演技も素晴らしいですが、何より隅々まで行き届いた豊かな画面作りにため息が出ます。

美術も衣装も撮影も全てが美しい。1950年代のニューヨークを可能な限り再現しています。

これぞ映画です。

「自分がわかってる?」
「わかってないわ」

ある問いかけにキャロルはこう応えます。

「心に従って生きなければ、人生は無意味よ」

キャロルの劇中で投げ出されるひと言は心を打ちます。

なぜなら心に従って生きることは、とても難しいことです。

そもそも、心に従って・・という心の声に自らが常に問いかけなくてはなりません。

そんなこと、毎日思い詰めていたら疲れてしまいます。

でも、たまには考えた方がいいかもしれません。

矛盾してるようですが・・。

もし、この映画を未見であれば、そんなことを自分に問いかけるいい機会になるかもしれません。

とても美しくて儚い女性同士の愛の映画です。

皆さまにとりまして、今年が良い年でありますように。

謹賀新年 LAUNDRY 村本大志

こころが動くとき。

こんにちは。
心理相談室LAUNDRYカウンセラーの村本大志です。

まだ梅雨明けしていないのでしょうか。
今日は蒸し暑くて、歩いていてふらふらしました。

皆さん体調は崩されていませんか?

水分補給を小まめになさってくださいね。

私事になりますが、7月の上旬から一週間位、なかなかハードな日々を送っておりました。
しかしながら、毎日刺激と感激があり肉体的には疲れていましたが精神的には充実していました。

感激することは、心が動くことです。
心が動くと、とてもいい波動が身体の中を巡ります。

医学的なメカニズムや文脈でも、それは解説できることなのかもしれませんが
僕はあまりそれに捉われずに考えることにしています。

ですので、身体は本当に疲れていたけれど
心地よい疲れだった、と言っていいかもしれません。

ただしこれも過ぎたるは及ばざるがごとしなのは言うまでもありません。

心が動かないと、身体は疲れていなくても重くなります。
重くなるとますます心が動かなくなります。

なんていうか回路みたいなものがうまく働かなくなってしまうのですね。

ですから心を動かすことはとても重要です。

自然の中に身を置くことも
音楽を浴びるように聴くことも
映画や演劇を見ることも
歌を唄うことも

なんでもいいと思います。

わずかでも心を美的に動かすこと
それが身体を動かす秘訣かも知れません。

そう、できなかったことができるようになると
人は自信を持っていい表情をするんだな・・と思う出来事が多々あります。

そういう瞬間に立ち会えたとき
僕はとても心が動きます。

とても嬉しい瞬間です。

約束を破る人って本当に腹立たしいけれど

こんにちは。
心理相談室 LAUNDLY カウンセラーの村本大志です。

ところで、身の回りに約束を破る人っていらっしゃいますか?
それを味わうとすごくがっかりしますよね。僕はごくたまに出会います。

ずいぶん前に約束して、それを前提にして物事を進めていて、いざその事が近くなると果たせない事がわかってくる。

文句を言うと、あの手この手の言い訳を始める。一応謝る素振りはするのですが、あとでこっそり自分のせいではないことを耳打ちしてきます。

まったくやれやれです。

もちろん、僕も腹を立てます。

やがて対処法を考えて、それを何とかしようとします。何とかしないと物事が立ち行かなくなるし、仕方ないからそうするだけなのですが、そうすればするほど腹が立つ。

問題は約束を破った人にあるわけで、自分にあるわけじゃないからです。

約束を破る側にも何らかの理由があるのでしょうけれど、ここでは約束を破られた方の気持ちの整理の仕方を探ります。

「 腹は立って当然だし、相手を糾弾して謝罪させたい 」

これはもう約束を破られた方の権利みたいなものです。しかし、実際そうしてみたところで問題は何も解決しません。

残念な事に。

もちろん、ポーズとして怒ること文句を言うことが必要な場合も必要な立場もあります。
特に他の皆に成り代わって言わなきゃならないなんて時は多々あります。
それはそれとして儀式みたいなものですから、なさってもいいと思います。

「 問題をどうしたらよいかと自分の気持ちをどう整理したらよいかに気持ちを配る 」

やはり、これがベターです。約束を破られたからといって、それで物事や関係性が終わるならいいのですが、そうでないなら、どうしたって解決策を見つけなければならないし、その時に一番邪魔なのが、自分の中の腹が立った気持ちなのです。

その時々の様々なトラブルにはそれぞれ専門的な解決策があることと思います。
ですので、どんな方にも共通した腹が立った気持ちをどうコントロールするかについて考えたいと思います。

一番大切なのは、相手を責めないことです。

相手がまともな人なら、あなたが文句を言う前に反省しているからです。もう二度と同じ轍は踏まない可能性が高い人だからです。

そういう人には、メールなり対面した時に、糾弾ではなく、約束が破られて自分がどんな気持ちになったのか、だけ伝えましょう。

後で必ず効いてくるメッセージの伝え方です。
あなたが怒っていることや残念に思っていることはちゃんと伝わります。

相手がまともでない、あるいは鈍い人なら、それは言ったところで効果も限定的で、というよりあまり効果もなく、またどこかでその人は繰り返すのです。

我々は約束を破られたことに怒っているし、相手は約束を破ってしまった理由や言い訳を探しています。

ですので、大変難しいことではありますが、諦めて善処するしかないのです。

その事であなたは時間も無駄にするし、手間もかかる。苦労もするはずです。

そして、そのお陰でいつしかあなた自身は約束を破らない人になっていくのです。

逆説的ですが、約束を破らない人って他人に思われる事は、何事にも変えられないです。

約束を破られた事があればあるほど、自分はそうならない人に進化していける。

そう思ってみてはいかがでしょう。

まぁ、そうでも思わないとやってられないんだな・・とでも苦笑いして頂ければ幸いです。

でも、『 約束を破らない人 』になるって
とても素敵な人になるってことと同義語だと思うんです。

ストレイ シープ/ヒポクラテスたち

こんにちは。
心理相談室 LAUNDRY カウンセラーの村本大志です。

今日は曇り空の日曜日。
いかがお過ごしでしょうか。

先日、情報番組で偏頭痛の専門医が
この時期にスイカを食べるといいとお話しされていました。
利尿作用がいいらしい。
それと午後三時に微糖の珈琲を飲むのもいいと。

簡単にできるので心がけてみようと思います。

缶コーヒーは嫌いなので
普通の珈琲にいつもは入れない砂糖を入れてみます。

太らないといいけど・・。

大森一樹さんという映画監督がいます。
お医者様の資格もお持ちという珍しい監督なのですが80年代に(僕的には)名作を連発していました。
中でも僕が数年おきに見返しているのが『ヒポクラテスたち』という医学生たちの研修中の姿を青春偶像劇に仕立てた映画で、いつ見ても傑作だなぁ・・と思います。

脚本や配役もいいのですが、そこに醸し出される社会に出る寸前の若者たちの葛藤が普遍的です。

題材がたまたま医学生というだけで他のどの職業にも通じるためらいと不安と意気込みがあり、これから長く続く人生への恐れと希望が描かれています。

時代のせいか、多少の諦観があり、それもまた映画の背景になっています。
終わってしまった70年代と始まったばかりの80年代の気分が映画の匂いとなっているのです。

2000年を最後にそういうくっきりとした気分の変化みたいなものはなくなっているような気がするのですが、それは僕が年を重ねたせいなのか、そうでもないのか、よくわかりません。

まぁ、とにかく『ヒポクラテスたち』に出てくる若者は皆、迷っています。
夏目漱石が書いたように見事に<ストレイ・シープ>です。
まるで迷っているのが若者の特権であると言っているかの様です。

映画の中で迷うのは若者の特権であり、出て来る大人たちは(医者が多い)迷ってはいません。
目の前の患者さんに確信を持って淡々と向き合っています。

今、見ると若い頃に見た感想とはかなり違います。

つまり、現代では迷っている期間が圧倒的に長くなったのです。
いつまで迷えばいいのか、いつになったら人生の落としどころが見つかるのか
それが分からずに苦しみ、悩み続けるのが現代なのかもしれません。

通過儀礼を失くした我々の日常は
膨大な情報とめまぐるしいスピードで過ぎる日々の中
自分自身でイニシエーションを作り、自分自身で生き方を見つけなくてはなりません。

あるべきカタチがなくなったのです。

型がないということは大変不安なものです。
もちろん型に縛られることもない自由もあります。

僕たちは自分で大人にならなくてはいけない。
それは以前より大変なことです。
葛藤や逡巡や反発や・・その他諸々の若者らしい感情は一巡りさせた上で
自分たちで階段を上らなくてはならないのです。

大変なことだと思います。

迷ったとき、それは考えるチャンスです。
自分の人生を考え、実行していくチャンスです。

もやもやとした感情が胸の中にあるときこそ
それを言葉にして具体的に整理していきましょう。

いつでもお手伝いさせてください。

『 人生はあなたにやさしい? 』

こんにちは。
心理相談室 LAUNDRY カウンセラーの村本大志です。

葉桜です。
花びらの絨毯、花びらが舞う中、自転車で走るのが好きです。

それも明日が最後かなと思うと少々寂しいですね。

『 人生はあなたにやさしい? 』

マイク・リー監督の映画『 家族の庭 』で主人公の女性が職場の同僚に投げかけるさりげないセリフです。

マイク・リー監督の作品はどれも人生のきびしさや生活の苦しさと英国の市井の人々を描くのがとても上手な方で、僕は大好きな監督です。

この『 家族の庭 』では四季とともにある初老の夫婦の元に訪れる少しこじれた人生を送る友人や親戚が訪れ去っていく様子を淡々と描いています。夫は地質層学者、妻の方は病院勤務の心理カウンセラーという設定です。

妻の職場の自意識過剰なバツイチの独身女性(多分40代)、夫の友人の極端に太った独身の中年男、妻を失くした偏屈な兄、30歳の息子にやっとできたやたら陽気なGF・・。

『 人生はあなたにやさしい? 』このセリフは実にさりげなく会話の中で主人公の口から発せられ、登場人物と同じように見ているものをはっとさせられるのです。

この初老の夫婦は実に安定した精神状態の設定です。
そこに集まる人々の人生がほころび、あるいはほころびかけると皆、この夫婦の元に訪れ心情を吐露し、また自分の人生に向き合うのです。

考えてみるとこの映画には若い人が出てきません。
息子カップル以外、あとは中高年ばかりです。

それでも、というより、だからこそ自分の人生に惑い、打ちのめされ、傷つき、安定したふたりの元を訪れるのかもしれません。

この辺り、マイク・リー監督は登場人物との距離感がとてもよく、優しすぎもせず、突き放しもせず、どちらかと言うと見守っているような演出です。

少し痛いけど、しみじみと心に染みるいい映画です。

果たして「人生はあなたにとってやさしいですか?」と誰かに聞かれたら、あなたはどう答えるでしょう。

僕なら・・どうか・・?
今夜、ゆっくり考えてみようと思います。

春の風が冷たいということ

こんにちは。
心理相談室 LAUNDRY カウンセラーの村本大志です。

気がつくと3月の下旬に入りました。
なんだか早いものです。

春は三寒四温といいますように
天候がころころ変わります。

今日も風が冷たかった。

渋谷のマークシティの裏通り辺りは昔ながらの渋谷がまだ感じられます。
246に斜めに抜ける通り沿いに渋谷古書センターという本屋ビルがあり、二階にFlying Booksというセレクトがユニークな古書店があります。そこで数冊面白そうな本をみつけました。

『魂にメスはいらない』著・河合隼雄+谷川俊太郎
『人生ドラマの自己分析』著・杉田峰康
『カウンセラーの<こころ>』著・佐治守夫

河合先生のこの本は文庫で持っているのですが、単行本は扉絵の曼荼羅が奇麗だったのでつい購入。
他の2冊は立ち読みするにはもったいない内容だったのでので購入。

1979 1974 1996 。

今回手に入れたそれぞれの本が出版された年号です。

書かれている内容は、今の時代でもそのまま生かせるどころか
当時より、余程必要とされるものばかり。

著者の方々の慧眼には改めて驚かされます。

渋谷の街を少し歩きました。

薄曇りのような空。

冷たい風。

道玄坂を上りながら昼飯難民になり

何を食べるか決められないまま、路地をうろうろしていました。

この辺りは10代の頃から歩き慣れたエリアなのに時々知らない街を歩いているような錯覚があります。

記憶と実際が違うからですが、それでも時おり知った店が見つかります。

そうだ、ムルギーカリーにしようと思い、店に向かいますと

以前と変わらない佇まいです。

重い扉の奥は多くの若い人で賑わっていました。

もう僕の知っている店のおじいさんもおばあさんもいません。

代わりに女性がふたりできびきびと切り盛りしていました。

賑わった店内を見ているとタイムスリップしたみたいです。

今は1979年だろうか・・。いや、もっと前の時代か。

カレーで暖まった身体に春の冷たい風は気持ちよかったのです。

コートのボタンを外して歩いてみました。

自己の内面を語るということは

まるで春の冷たい風のようなものだ、とたまに思います。

相反するというのでしょうか。

3月は寒い日が多いです。

閉ざした心や葛藤を抱えている内面は、春の日差しと裏腹です。

ゆっくり春を待ちましょう。

ゆっくりやりましょう。

そうお伝えしたくなる春の風でした。